靖国神社参拝

 小泉首相靖国神社参拝について考えます。
 国民の大まかな批判はこの3つ。


1. 中国・韓国が不愉快で反発しているからやめろ。
2. A戦戦犯が合祀(ごうし)されているから行ってはいけない。
3. 憲法違反だから靖国神社参拝しちゃいかん。


 それについて小泉首相はこう答えています。


 1つは中国・韓国が不愉快で反発しているからやめろという意見。私は日中・日韓友好論者だ。就任以来、中国や韓国との友好交流の拡大を続けている。どの国とも1つや2つの意見の違い、対立はある。不愉快なことがあると、首脳会談を行わないことがいいのか。私は「いつでも首脳会談を行う用意がある」と言っている。靖国神社を参拝をしなければ首脳会談を行う、するならば首脳会談を行わないというのが、はたしていいのか。よくない。日本の首相は民主的な手続きによって選ばれている。私は今までの日中首脳会談、日韓首脳会談においても「未来志向で友好を図っていこう」「互恵、相互依存関係を深めていこう」「中国の発展、韓国の発展は日本に脅威というより、むしろ日本にとってチャンスなんだ」ということを表明してきた。


 私を批判する方は「中国の嫌がっていることはやるな」という。「中、韓が不快に思うことはやるな」ということだろう。中韓が日本の国連安保理常任理事国入りに反対していることは日本にとっては不愉快だとして、私が「中国、韓国と首脳会談を行わない」と言ったら、どちらを批判するだろう。私は中、韓が反対しても「首脳会談をすぐに行おう」と言っている。私が拒否しているのではない。「中国の嫌がることはやめなさい」というのが靖国参拝への批判の1つだ。


「中国に不快な思いをさせてはいけない。中国、韓国の言うことを聞きなさい。そうすればアジア外交はうまくいく」。必ずしもそうではない。どの国も意見の違いを乗り越え、未来志向で友好関係を進展させていくのが日本としても、他国としても大事ではないか。中には「ブッシュ大統領靖国参拝するなといえば、しないだろう」と。そんなことはない。ブッシュ大統領が「靖国参拝するな」と私に言ったとしても、私は行く。大統領はそんな大人げないことは言わない。


 う〜む、堂々と自信満々に言っているので納得してしまう人もいそうですが、大変なことを言っていますよね。
「いや、向こうだって私に不愉快なことをしている。だからやっても良いのだ」という論理。
 ものすごく正しい事だったら「誰が反対してもやれ」と言いますが、靖国神社参拝はどうなんでしょう。相手に敵意を持たせたり、暴動が起きてもやらなければならない事でしょうか?



 もうひとつはA級戦犯が合祀(ごうし)されているから行ってはいけないという議論。私は特定の人に対し参拝しているのではない。この戦争で苦しい思いをされ、できれば避けたかった、戦争に行きたくなかった、多くの兵士がいる。そういう犠牲者に対し、心から哀悼の念を表すべきだ。これは日本の文化ではないか。A級戦犯のために行っているのではない。2度とこのような苦しい戦争をさせないという気持ちで参拝している。


 要するに気持ち次第なんですよ。「絶対に戦争をしない、させない!」という強い気持ちがあれば、別に参拝なんてする必要ないと思います。戦争の被害者に心から哀悼の念を? それは知っている人? 知らない人に、中国との仲を悪くしてまで伝える必要はないです。強く思っていればそれで良いんです。
 もしかしたら戦争をしてしまうかもしれない。そんな自信の無い人が不安になって参拝するんじゃないでしょうか。
 小泉首相、参拝しないで良いくらいの強い思いを! そうすれば万事解決です。



 3点目は「憲法違反だから靖国神社参拝しちゃいかん」という人がいる。憲法第19条、20条をよく読んでもらいたい。私は神道を奨励するために靖国神社に行っているのではない。過去の戦争を美化、正当化したりするために行っているのではない。また軍国主義を称揚するような気持ちで行っているのではない。第19条の思想および良心の自由はこれを侵してはならないとある。まさに心の問題だ。日本の首脳が、日本の施設にお参りすることを「外国の政府がもっともだ」「小泉がいかん」と批判する。これが本当にいいことなのか。


 これはどうでも良いです。
 的外れな意見だったかもしれませんが、とにかく靖国神社参拝はやめてほしい!
 何だかすごく不愉快です。