田村・谷・ママでは……

 準決勝、ドゥミトル選手とはお互い手の内を知りつくしていて、組み手の攻防ばかりになってしまったのが敗因か。3つ目の反則は両者2人にだろうと思ったが、2度目に見た時は確かに谷選手の方が組み手を嫌って防戦していた感じに見えた。お互い実力者なため、組み手を取られるとどんなに危険かが分かっている。だからああいう展開になってしまう。分かっている。分かってはいるが、もうちょっと積極的に技をかけて欲しかった。
 3位決定戦ではようやくきれいな一本勝ち。それをもう少し早く出して……と思いながらも、銅メダルを祝福。
 決勝ではドゥミトル選手が圧巻の金メダル。強ぇ。


 今日の男子、女子の試合を見ていて、全体的に足を取りにいく技が非常に目立った。やっているのは外国人選手だ。最近そういう流れがあるのだという。攻めている印象を保ったまま、返されにくく、かけ逃げにも見えない技であるから使われるのだろう。もちろん柔道技であるから、反則とか卑怯だとかそういうことではない。ただ、あれは奇襲技である。色々技をかけていて、不意に出すから効果的なのだ。多用するのは違うと思うのだ。柔道の基本は美しさ。世界の柔道になってから、それがどんどん遠ざかっている。
 分からない人は、これを言えば分かってくれると思う。今日の試合、足を取りに行く技で、一本や技ありになった試合は一試合も無い!*1
 外国人選手はそこをしっかり考えて欲しい。


 今日は男子60kg級・韓国のチェ・ミンホ選手がスゴかった。全て豪快な一本勝ち。ああいう試合を観たい。

*1:たぶん