我、未ダ青春ナリ
私は現在27才。青春はもう終わった。そんな声が囁(ささや)かれる年になりました。
しかし、まだ終わってはいませんでした。それを今日確認したのです。
スーパーへ買い物に行った時のことです。
品物をカゴに入れレジに行きます。ここで空いているレジに並ぶ人は、男としてどうかと思います。男だったら可愛い店員を選び、そこへ並ばなければいけません。
青春の基本中の基本です。
私はまずそれをクリアしました。他のレジには目もくれず、行列が出来ている可愛いコのレジへ並んだのです。
しかし、そんな私に試練が待ち受けていました。
混んでいるレジの状況を見たのでしょう。店長らしき人物が慌ててやってきました。そして隣のレジを開けたのです。
「お待ちのお客さま、こちらへどうぞ」
店長は明らかに、最後尾の私に言っていました。
目が合いました。行かないと気まずい空気が流れてしまいます。
しかし、しかしです。女性の店員だったらともかく、男です。おっさんです。店長です。何が悲しくて、店長なんぞの相手をしなければならないのですか。こっちは客ですよ!? 失敬です。
私は耐えました。店長の熱い視線に耐えました。
すると動かない私を見て、他の客が雪崩のように隣へ移動しました。
そうです。勝ったのです。私は勝ったのです。可愛い店員さん、お待ちどうさま!
あぁ、私はまだ青春真っ盛り。すみません。