インフルエンザ

 昨日の話です。


 プルルルル プルルルル


 夜10時頃、自宅に電話がかかってきました。
「はい、もしもし海人ですけど」
「あ…、もしもし…。オレ、インフルエンザになっちゃったよ…」
 iwan-bow君です。とても弱々しく辛そう声。
「インフルエンザ!? マジで!? 大丈夫? 熱は?」
「38度6分…」
「ぎゃはははは。すんごい声違うんだけど」
「他のヤツにも言われたよ…」
「熱あるなら明日会社休めるじゃん」
「いや、行くよ。今すごい忙しいから」
「無理だって! インフルエンザでしょ! 休みなって!」
「休められないんだよ…」
「ひどい会社だな〜」
「それよりも今日携帯落としちゃってさ…。番号変わったからメモって」
「厄年か! ツイてなさすぎだよ!」
「メモいい?」
「いいよ」
「090の○○○○…」
「OK、変更しといたよ。今日はゆっくり休みな!」
「うん。じゃね…」
 ガチャ プープー


 そして翌朝9時半頃。
 プルルルル プルルルル
「はい、もしもし海人ですけど」
「もしもし…」
 また弱々しい声のiwan-bow君です。まだ治っていない様子。まぁインフルエンザですからね。簡単には治りませんよ。そしてこの時間にかけてくるってことは、会社休んだようです。一安心。
 そう思っていたら、
 ガチャ プープー
 切れました…。心配なんでかけ直そうと思いましたが、電波が悪いのだろうと放っておきました。


 3時になりました。
 プルルルル プルルルル
「はい、もしもし海人ですけど」
「あ、もしもしー?」
 iwan-bow君です、…ってあれ? めっちゃ元気ですけど。
「え〜!? iwan-bow君? インフルエンザは!? 治ったの!?」
「は?」
「昨日38度6分出たって…」
「はい?」
「……昨日の夜、電話したよね?」
「してないけど」


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「……じゃあオレはいったい誰と話してたの?」
「ぎゃははははは、知らないよ」
「携帯の番号も変わってない?」
「変わってないよ」
「どひゃーーーーー!」


 危ないです。オレオレ詐欺です。何にもお金を請求されていないですけど、オレオレ詐欺です。たぶんその番号にかけたら私の携帯番号を知られ、そこから何か情報を盗み出され本格的なオレオレ詐欺が発動するのではないでしょうか。
 いや〜、インフルエンザの演技うまいですね〜。というか喋り方がなんか似ていたんですよ。見事にひっかかっちゃいました。悔しいです!


 皆さんも気を付けて下さいね。おっちょこちょいの勘違い人間は特に!(オレだ)
 お金は絶対に振込まないように!
 あ、あと一応警察にも報告しておきました。「オレオレ詐欺かどうか分からないですが、怪しかったので」、と。もし本当に昨日インフルエンザにかかって携帯の番号を変えた友人がいましたら、警察に捕まる前にご連絡下さい。間に合わなかった場合は差し入れに行きますので、それでお許しを。