さようなら?

 突然、目の前が真っ暗になった。比喩なんかじゃあない。本当に真っ暗になったのだ。
 ヴツゥン
 変な機械音がして、私のMacが息絶え…、いや、かすかに息はある。電源が緑のままであるのがその証拠だ。しかし動かない。画面は真っ暗。何をしようと、何を触ろうと動かない。フリーズとかそういうレベルじゃないことだけはハッキリと分かる。そんな末期的な息の途絶え方だった。
 やばい。仕事の締切りももうすぐだ。ここで消えたとなったら、親御さんに何とお詫びをすれば良いだろう。まずは落ち着け。落ち着くんだ。手の平に「人」と言う文字を書いてメガンテを唱えろ。そして歌うんだ。ラララ〜。


 必死に頭を巡らし、「そうだ、アップル社に聞いてみよう」ということになった。しかしどうせ聞いても、「修理に出せ」とか「サポートは有料です」とかそんなことしか言われないだろう。そう思い、とりあえず先にコンセントを抜いてみた。強制終了。そして30分間放っておいた。
 この30分間は生きた心地がしなかった。もし生き返らなかったらどうしよう。その時こそアップル社に電話だ。いや、その前に空手チョップだ。
 そんなことを考えながら、祈る気持ちでコンセントを差し込む。電源ON!


 ヴゥン!


 おぉーーー!! 復活ーーーー!!!
 ファイルも無事であった。危ない危ない。急いでバックアップを取った。
 あぁ、そろそろ寿命か。インテルMacを買わないと。……金が飛ぶ。IllustratorPhotoshopもバージョンアップさせないと使えないので、それもまた金が…。
 誰か、金くれ〜。1億で良いから。ちっがーよバカ、そんなんじゃないって。1億だけだったら。それ以上欲しいとか言わないってば! だからお願い。1億ちょうだい!


 あ〜、1億あったらとりあえず沖縄に行きたいね。