10才と100才
人は皆、口を揃えて言う。
「ハタチを過ぎたらあっという間だよ」
一般的に人間の感じる時間の長さは、年齢を重ねるとともに短くなる。10年間生きてきた内の1年と、100年間生きてきた内の1年では、感じ方が全然違うことは一目瞭然だろう。
この理論から行くと、私も昔に比べて時間が早く感じていなければならない。しかし最近、妙に時間の経つのが遅い。昔より一日が長く感じ、ゆったりと時間が流れ、毎日を有意義に過ごせている。
ハタチを過ぎたらあっという間か。私にはよく分からない感覚のようだ。
そんなことを考えて、気付いたら10年が経っていた。もはや電光石火としか言いようがない。